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銅メッキ現象(COPPER PLATING) 
 
学会誌「冷凍」に掲載された記事を集めました。
当時の記事をそのまま掲載していますので古い内容や、当会の専門分野とは無関係な内容もあります。
また、お問い合わせに対しては答えられませんのでご了承下さい。


フロン冷媒を使用する冷凍装置において、装置内に存在する水分がフロンと直接的に反応するわけではないが、金属 とフロンと水が共存すると、フロンは除々に加水分解を受けて酸性の物質を生じ、それが金属を腐食させる。
 また、加水分解によってできた酸が銅と反応して塩化銅(酸が塩酸の場合)をつくり、塩化銅は鉄の表面に銅を 析出させることがある。このような現象を銅メッキ現象と呼ぶ。
 銅メッキ現象が起こるには二つの過程がある。
第一の過程は、銅が冷凍機油に溶解する過程、清浄な冷凍機油の基では銅を溶かすような反応は起こらないが、冷凍 機油と汚れの反応によって銅を溶かすような不純物を生成する。
 第二の過程は、銅を溶解した冷凍機の中でも特に温度の高い所、例えばベアリング、シャフトシール、バルブプレート などの部分に起こる。
 銅メッキ現象の防止策は
1)高い運転温度を避ける。これは冷凍機油と冷媒の部分的な分解を防ぎ、銅を腐食させるような酸を生成させない ようにする。
2)実績のある高品質の冷凍機油を使用する。
3)溶接フラックス、その他の汚れを系内に入れないこと。これらは直接・間接に銅塩を生成する原因になる。
4)銅管溶接時に酸化皮膜を作らないこと。

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