氷点下から蒸発温度以上の範囲において、物質の熱伝導率の測定に
連続加熱・線熱源法を、熱拡散率の測定に連続加熱法をそれぞれ適用し、測定の
迅速化を図った。
熱拡散率が測定に関して熱電対を設置する場合、中心付近の熱電対の位置は
試料径の10%位ずれても差し支えないが、壁側近傍の熱電対のずれには注意を
払わねばならないことを数値実験により示した。また水分を含まない材料(ガラス粒子
およびアルミナ粉末)による実験結果により、二法による測定は昇温速度によらず
、同一の値を示すことがわかった。板目材(Ф20×100mm)の熱伝導率は
柾目材より30%程度大きい値を示した。この時の木材の昇温条件は約3時間240K
に保った後、毎分3Kとした。木材の見掛けの熱拡散率は、氷点での融解よりも水分
の蒸発により大きく影響されていることがわかった。一方石灰層(3.3mm以下の
石灰粒子を730〜1030Kg/m3の密度に充填したものを240Kに約20
時間保持した後、毎分3Kで昇温加熱される)の有効熱伝導率は温度、含水率および
充填密度と共に増加し、有効熱拡散は氷点で大きな減少を示し、含水率と共に
増加することがわかった。木材と石灰層の有効熱伝導率および熱拡散率測定の再現性
は±4%以内であるが、石灰層の場合は氷点付近で誤差が±20%にもなる。
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