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ペルチェ熱電効果を利用した凍結温熱手術の生体組織に対する評価
2007年
日本冷凍空調学会論文集 Vol.24,No.3 要旨
ペルチェ熱電効果を利用した凍結温熱手術の生体組織に対する評価
橋 大志、曽根 和哉、福本 一朗
凍結手術および温熱療法は悪性腫瘍に対する治療法として使用されている。凍結源として液体窒素を使用しているため、凍結速度や融解速度の制御が困難である。温熱療法では、ヒートショックプロテイン(HSP)による温熱耐性獲得の問題や凍結手術と併用した温熱療法に関しての研究がほとんど行なわれていないといった問題がある。本研究の目的は、凍結手術−温熱療法装置をスターリングクーラとペルチェ素子を利用し作製すること、およびマウス肝において凍結手術後温熱療法を、凍結手術と温熱療法で比較することにより評価することである。マウスの正常肝組織を3グループ(凍結手術、凍結手術後温熱療法、温熱療法)に分け、それぞれの手術を施行した。凍結手術では、急速凍結−緩速融解の1サイクル法を適用した。手術中には組織表面温度とプローブ温度を測定し、術後に肝組織をヘマトキシリン・エオジン(HE)染色し、光学顕微鏡下で観察した。結果、急速凍結−緩速融解が示され、HE染色結果ではうっ血、核濃縮、核消失、染色性の低下が凍結手術群と凍結手術後温熱療法群で観察され、うっ血、核濃縮、染色性の低下が温熱療法群では観察された。この結果は、凍結手術後温熱療法が組織破壊に最も効果的であったことを示唆した。
キーワード:低温生物学、凍結手術、スターリング冷凍機、ペルチェ素子、温熱療法