蓄養マグロ流通における環境負荷 副題:冷凍マグロ(海上輸送)と冷蔵マグロ(航空輸送)の比較
  2007年
 
日本冷凍空調学会論文集 Vol.24,No.3 要旨
                             

 
 
蓄養マグロ流通における環境負荷
 副題:冷凍マグロ(海上輸送)と冷蔵マグロ(航空輸送)の比較

酒井梨鈴,渡辺 学,鈴木 徹

 
 マグロは,日本人が最も好む魚であり,そのほとんどは刺身や寿司などのように生食に供されるが,およそ 半分は輸入されている.マグロの鮮度を低下させずに長距離の輸送を実現するためには,高度な低温輸送技術 が不可欠である.例えば,海上輸送の場合には―60 ℃ という超低温が利用されており,チルド状態で飛行 機で輸送するという方法も実用されている.一方,これまであまり意識されて来なかったが,これらの方法が 大きな環境負荷を生み出していることは事実である.地球環境に対する意識がますます高まりつつある今日, 低温輸送技術に関しても,環境負荷という観点での評価が成される必要があると考えられる.本稿では,マグ ロの長距離輸送に関して,凍結状態での海上輸送とチルド状態での航空輸送という2 通りの輸送方法のLCI 分析を行った.その結果,航空輸送によるCO2 排出量は,海上輸送のおよそ4 倍にもなることがわかった. これは主に,船と飛行機の積載量の違いによるものと考えられる.
 
キーワード:環境負荷,低温流通,冷凍運搬船,LCI 分析,蓄養マグロ,航空輸送,CO2 排出量