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空調屋外機周辺の熱環境改善に関する研究
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日本冷凍空調学会論文集
Vol.26,No.1 要旨
空調屋外機周辺の熱環境改善に関する研究
鳴海大典・田中規敏・下田吉之・水野 稔
本研究では,仮想的な単純形状建物を対象とするCFD解析を行い,建物周辺の風環境や屋外機設置密度などがSC現象に及ぼす影響について基礎的な検討を行った結果を踏まえ,実験計画法を用いてSC現象による影響を設備技術者が簡易に予測可能とする吸込み温度特性の予測式を作成した.また,SC緩和対策を適用した場合に期待される影響軽減効果について検討を行った.それらの結果を基にして,建物条件が与えられた場合の屋外機設置必要面積の見積もり手法に関する提案や緩和対策の適用による設置面積の削減可能性について検討を行った.以下に得られた知見を整理する.
1)風速と吸込み温度上昇の関係について検討を行った結果,吸込み温度上昇が極大値をとる風速が存在することが確認された.
2)屋外機設置密度と吸込み温度上昇の関係について検討を行った結果,基本的には排熱密度の増加と吸込み温度上昇には正の相関関係が存在するが,屋外機間隔が吸込み温度上昇へ与える影響は同じ排熱密度であっても屋上流入風向に垂直な向きの屋外機間隔の方が大きいことが示された.
3)実験計画法を用いて種々の屋外機配置条件が吸込み温度上昇に与える影響について考察し,吸込み温度特性に関する予測式を導出した.
4)CFDモデルを用いてSC緩和対策の吸込み温度低減効果について評価を行った結果,特に効果が大きいのは,下吸込み条件と水噴霧装置の設置であった.また,目隠し用パーティションの設置は,吸込み温度の上昇に大きく影響しており,パーティションの除去のみでも大幅な改善が期待できることが示された.
5)導出された吸込み温度特性の予測式を用いて,SC現象に配慮した空調屋外機の設置面積について検討を行い,吸込み温度上昇を許容範囲に抑えるために必要となる設置面積の決定方法に関する提案を行った.
6)屋外機設置面積が狭い場合,SC緩和対策による吸込み温度低減効果により,吸込み温度上昇幅を許容範囲内に抑えることが可能であることが示された.
Key words : 空調屋外機,空調システム,熱環境,ショートサーキット流れ,数値計算,エネルギー消費,ヒートアイランド現象