防寒服の進歩 副題:ヒマラヤ登山の場合
防寒服の進歩 副題:ヒマラヤ登山の場合
安田 武,井尻登喜子

  防寒服はいろいろの場所や用途に用いられている。
たとえば、極限状態の一つとして、ヒマラヤ登山には重要な 役目を果たし、多くの経験が得られている。まず、ヒマラヤ登山 衣服の歴史を概観した後、基本的事項について述べる。防寒服について 最も大切な保温性を支配しているのは繊維に捕らえられた空気であって、 繊維そのものではない。空気を沢山に保つのに羽毛は最も優れた 材料である。風が衣服に進入すると空気が乱され、保温性が著しく 低下するので、防寒服の外層に風を防ぐ衣類が用いられなければならない。 また肌に接して水を含むと、著しく体温を奪うので発汗のコントロールや、 水に濡れても寒くならない材料が考慮されなければならない。