凍結貯蔵魚筋肉タンパク質の変性速度に対する筋肉圧出液凍結物中未凍液の燐酸塩 および塩化物の濃度の関係について
凍結貯蔵魚筋肉タンパク質の変性速度に対する筋肉圧出液凍結物中未凍液の燐酸塩 および塩化物の濃度の関係について
太田冬雄,山田哲夫

  新鮮魚(4種)筋肉の−6℃貯蔵におけるタンパク質の変性速度と、各 筋肉圧出液の−6℃凍結物中未凍液のK,P,NaおよびCl各濃度との関係を調べた。
1)タンパク質の変性速度は、イシダイ、キハダ、クロダイ、マサバの順に小さかった。
2)未凍液のK,Pの濃度レベルはNa,Clよりも高く、各成分濃度は魚種によって 相異した。
3)タンパク質変性速度の魚種別の相異に対し、K濃度は反比例的、Na,Clは 比例的、P/ClとK/Naは共に反比例的であった。
4)魚種別の筋肉中成分含量(文献値)の比(K/Na,P/Na)は既知魚種別のタンパク質 の冷凍耐性に比例的であった。以上から、冷凍魚タンパク質の変性に対し燐酸塩と塩化物が 複合的に関与する可能性がさらに示唆された。