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密閉式冷却塔は、循環水が大気開放とならず、蒸発潜熱を冷却に利
用しないため、冷却塔補給水は必要である。
密閉式冷却塔は開放式冷却塔の充填層の部分に乾式・フィン付管式又は
プレート式などの熱交換器を設置して、熱交換器の外面に散布した水の
蒸発線熱を利用して管内の冷却水を冷却するもので、熱交換器を除けばそ
の他の構造や構成部品の機能は開放式冷却塔のそれとほぼ同じである。熱
交換器の管材料としては銅管、亜鉛めっき鋼管、特殊な用途ではステンレ
ス鋼管なども使われる。
密閉式冷却塔は、開放式と違って間接熱交換となり所要静圧が増加するた
め、送風機動力が大きくなる上コストも増加すねが、冷却水が汚れないた
め冷凍機の性能低下などの問題が少なくなるので、高い信頼度を要求され
る電算室や、クリーンルーム用の冷却塔として需要が伸びている。但し、
散水水量の保有水量が少ないため、不純物の濃縮が激しいのでシビアな水
質管理が必要である。
又、年間を通して密閉式冷却塔を使用する場合、厳寒期に外気温度が0℃
以下になると管内の循環水温度が低下して凍結し、破損する恐れがあるの
で循環水中に不凍液を投入するなどの凍結防止対策が必要な場合もある。 |