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 省エネ法の改正  
 
学会誌「冷凍」に掲載された記事を集めました。
当時の記事をそのまま掲載していますので古い内容や、当会の専門分野とは無関係な内容もあります。
また、お問い合わせに対しては答えられませんのでご了承下さい
                             


 東日本大震災を経験した後,省エネや節電に対する国民の意識が急速に高まっている.エネルギーの使用の合理化, すなわちエネルギー効率改善による化石燃料の有効利用については,従来から推進されているが,今回,電気の需要の 平準化の推進,およびトップランナー制度の建築材料等への拡大等に関する措置を追加した,省エネ法の改正案が成立 した(平成25 年5 月31 日公布).以下ポイントとなる2 点について概略を説明する.
(1)電気の需要の平準化の推進1)
エネルギー効率の改善や化石燃料の使用量低減に加えて,電気需要バランスを意識したエネルギー管理が求められて いる.電気の需要の平準化とは,電気の需要量の季節または時間帯による変動を縮小させることで,時間帯は7 月~ 9 月(夏期),12 月~ 3 月(冬期)の8 時~ 22 時(土日祝日含む)である.
平準化に関する措置は,
①電気需要平準化時間帯における,電気の使用から燃料または熱の使用への転換[自家発電の活用等],
②電気需要平準化時間帯からそれ以外の時間帯への機械器具を使用する時間の変更[稼働時間の変更,蓄電や蓄熱],
③その他,事業者が取り組むべき電気需要平準化,
である.
(2)トップランナー制度2)の建築材料等への拡大
従来,トップランナー制度はエネルギーを消費する機械器具が対象であったが,住宅やビルのエネルギー消費効率の 向上に関連する建築材料等も新たに対象とする.今回は外壁等に使用される3 種類の断熱材,すなわち,押出法ポリス チレンフォーム,グラスウール,ロックウールが選ばれ,目標基準値が設定されている.
 なお,省エネ法改正についての詳細は,下記資料を参考にされたい.

参考資料
1) 資源エネルギー庁:「エネルギーの使用の合理化等に関する法律 省エネ法の概要」
 http://www.enecho.meti.go.jp/topics/140401/2014_gaiyo.pdf
「省エネ法の改正について」
 http://www.enecho.meti.go.jp/topics/140401/140401_syouenehoukaisei.pdf
2) 省エネルギーセンターHP http://www.eccj.or.jp/sub_06.html

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